最終更新日 2026年4月13日 by nfobiz

「卵子提供」という選択肢を調べ始めたものの、情報が多すぎてどこから手をつければいいか分からない。そんな状態でこのページにたどり着いた方もいるかもしれません。

はじめまして、フリーライターの佐伯あゆみです。元々は産婦人科で看護師をしていましたが、自分自身が不妊治療を経験したことをきっかけに、生殖医療に関する情報発信を始めました。当事者だった頃に感じた「本当に知りたい情報がまとまっていない」というもどかしさが、今の仕事の原点になっています。

今回は、卵子提供エージェントの中でも名前を目にする機会が多い「モンドメディカル(MONDO MEDICAL)」について、料金体系や評判を中心にリサーチしました。公式サイトの情報だけでなく、利用者の口コミや他エージェントとの費用比較も含めて整理しています。検討材料のひとつとして、読んでいただければうれしいです。

そもそも卵子提供とは?対象になる人と基本的な仕組み

最初に、卵子提供の基本をおさらいしておきます。すでにご存じの方は読み飛ばしてください。

卵子提供とは、第三者の女性(ドナー)から提供された卵子を使って体外受精を行い、妊娠・出産を目指す生殖医療の方法です。ドナーの卵子とパートナーの精子を受精させ、できた胚を自分の子宮に移植する流れになります。

卵子提供が必要になるケース

卵子提供は、自身の卵子での妊娠が難しいと判断された場合に検討される選択肢です。具体的には以下のようなケースが該当します。

  • 加齢による卵巣機能の低下
  • 早発閉経(早期に卵巣機能が停止した状態)
  • 卵巣の摘出手術を受けた場合
  • 複数回の体外受精で結果が出ず、卵子の質が原因と考えられる場合
  • 遺伝性疾患の保因者で、次世代への影響を避けたい場合

年齢による影響は想像以上に大きく、日本生殖医学会のデータによると、自身の卵子を使った体外受精の出生率は32歳頃から徐々に低下し、37歳以降は年2%ペースで下がっていきます。40歳で約10.8%、43歳では4.2%まで落ち込みます。一方、若いドナーの卵子を使った場合はレシピエント(受ける側)の年齢による出生率の低下がほとんど見られません。ここが卵子提供の大きな意義です。

日本国内の現状と法的な位置づけ

日本には卵子提供そのものを直接規制する法律がありません。2020年12月に「生殖補助医療法」が成立しましたが、これは親子関係の確定に関する内容が中心で、卵子提供の実施条件や提供者の情報管理については法制化されていない状態です。

現在、国内で卵子提供を受けられるのは、JISART(日本生殖補助医療標準化機関)の倫理委員会が承認した夫婦に限られています。承認には臨床心理士のカウンセリングを3回以上受けることや、子どもへの告知義務など、厳格な条件が課されます。日本産婦人科医会の資料によると、2023年1月までにこの枠組みで出産に至ったのは約70組。治療開始までに約1年かかるケースも多く、こうした事情から海外やエージェントを介した卵子提供を選ぶ夫婦が増えています。

なお、2025年2月には「特定生殖補助医療法案」が国会に提出され、子どもの出自を知る権利やドナー情報の管理について法整備を進める動きも出てきました。ただし、同年6月の時点で実質的な審議入りは見送られており、法制度が整うにはまだ時間がかかりそうです。卵子提供を検討する際は、今後の法改正の動きにもアンテナを張っておくとよいでしょう。

モンドメディカルとは?会社概要と特徴

モンドメディカル(MONDO MEDICAL)は、東京都中央区日本橋に拠点を置く卵子提供・代理出産の専門エージェントです。2015年の設立以来、10年以上にわたって生殖医療のサポートを行っています。

設立背景と実績

モンドメディカルの特徴を簡単にまとめると、以下のとおりです。

項目内容
設立2015年
所在地東京都中央区日本橋本石町2-1-1 アスパ日本橋オフィス
主な事業卵子提供プログラム、代理出産プログラム
登録ドナー数約400名以上(2026年3月時点)
ドナー年齢21〜35歳の健康な女性
提携クリニック国内複数施設のほか、米国(サンフランシスコ・サンディエゴ・ハワイ)、ロシア(モスクワ)など

登録ドナーは全員が身元確認・健康審査を経ており、日本人ドナーの確保に力を入れている点がひとつの強みです。精子ドナーも約240名が登録されています。

国内完結型プログラムという選択肢

モンドメディカルが2017年から提供している「国内完結型卵子提供プログラム」は、海外に渡航せず日本国内の提携クリニックだけで治療を完結できる仕組みです。

海外渡航が不要ということは、体力的・経済的な負担が軽減されるだけでなく、言語の壁や現地での生活面の不安がなくなるという意味でも大きなメリットがあります。仕事をしながら治療を進めたい方にとっても、通院スケジュールが組みやすいのは実用的なポイントです。

もちろん、海外クリニックでの治療を希望する場合にも対応しています。モンドメディカルは提携先を決める際、現地を訪問して医師や院長と直接面談した上で選定しているとのことで、この点はエージェント選びの安心材料になります。

モンドメディカルの卵子提供プログラム|料金体系を整理

費用は多くの方が最も気になるポイントだと思います。公式サイトの情報をもとに、できるだけ分かりやすく整理しました。

基本費用に含まれるもの・含まれないもの

モンドメディカルの卵子提供プログラムの基本費用は260万円〜(税込)です。

この金額に含まれる項目と含まれない項目を表にまとめます。

区分項目
含まれる初診料、ドナーの採卵準備・採卵費、ドナー渡航費(交通費・宿泊費等)、ドナー謝礼金、受精・培養費、顕微授精費、エージェント費用(進行管理・通訳・翻訳・医療機関調整)
含まれない依頼者夫婦の渡航費・滞在費、日本国内での診察・検査費、着床前検査(PGT-A)、胚保管費、融解胚移植費

ドナーへの謝礼金が基本費用に含まれている点は、追加で支払いが発生しない明朗さにつながっています。ただし「含まれない」項目もそれなりにあるため、最終的な総額は個々の状況によって変わります。カウンセリングの段階で、自分のケースではトータルでいくらになりそうか具体的に確認しておくことをおすすめします。

他のエージェントとの費用比較

卵子提供の費用はエージェントや治療先の国によって大きく異なります。おおまかな相場感を掴んでおくと判断しやすくなります。

治療先費用目安
台湾(直接受診)約200万円前後
モンドメディカル(国内完結型含む)260万円〜
タイ約326万円前後
マレーシア400万〜600万円
米国(エージェント経由)約500万円前後

台湾は日本語対応の医療機関もあり費用面では最安クラスですが、渡航が前提になります。モンドメディカルの260万円〜という価格帯は、国内完結型プログラムがある点を考慮すると比較的抑えられた設定といえます。

ただし、エージェントによっては初期費用を低く見せて後から追加費用が発生するケースも報告されています。どのエージェントを検討する場合でも、「基本費用に何が含まれていて、何が含まれていないのか」を契約前に書面で確認することが大切です。

モンドメディカルの評判・口コミを調べてみた

料金体系と並んで気になるのが、実際に利用した方の声です。公式サイトの体験談や外部の口コミサイトから情報を集めました。

利用者の声から見えるメリット

複数の口コミに共通して挙がっていたポイントは以下のとおりです。

  • 問い合わせへのレスポンスが早く、不安な時期に待たされるストレスが少なかった
  • LINEでの連絡に対応しており、ちょっとした質問もしやすかった
  • 国内で治療が完結できたので、仕事との両立がしやすかった
  • 日本人ドナーが多く、外見的な特徴の近い方を選べた
  • ドナー選定の段階から丁寧に説明があり、納得して進められた

2026年2〜3月に公式サイトに掲載された体験談でも、「国内で完結できること」「支払える範囲の料金」「日本人ドナーの存在」が選んだ決め手として挙げられていました。

公式サイトのFAQでは、卵子提供プログラムの着床率について「1回目の移植で約80%前後」と記載されています。この数値がすべての方に当てはまるわけではありませんが、参考情報として知っておく価値はあります。

また、東京・大阪での出張カウンセリングを実施している点も、利用者からは好評のようです。遠方に住んでいても対面で相談できる機会があるのは、オンラインだけでは伝えきれない不安を解消する場として機能しているのでしょう。

気になる点・注意しておきたいこと

一方で、検討する際に意識しておきたい点もあります。

  • 基本費用の260万円〜はあくまで最低ラインであり、検査費や移植費など別途費用がかかる
  • 口コミの多くは公式サイトや関連サイトに掲載されたもので、第三者による独立した評価は限られている
  • 卵子提供そのものが日本では法的にグレーゾーンにあるため、将来的な法改正の動向には注意が必要
  • 成功率の数値は統計の取り方や対象者の条件によって変わるため、自分のケースに直接当てはめるのは慎重に

特に費用面は、最終的な総額が個人の状況で大きく変動します。「260万円で済む」と思い込まず、カウンセリング時に詳細な見積もりを出してもらいましょう。

実際の利用者がどんな感想を持っているかは、モンドメディカルの評判をまとめたページで体験談が紹介されていますので、そちらも参考になります。

卵子提供エージェントを選ぶときにチェックしたい5つのポイント

モンドメディカルに限らず、エージェント選びで確認しておきたい項目を整理しました。

1. 費用の内訳と総額が明確か

基本費用に含まれる項目・含まれない項目がはっきり説明されているかどうか。ここが曖昧なエージェントは、契約後に想定外の請求が発生するリスクがあります。見積もりを書面でもらい、「最終的にいくらかかるか」を事前に把握しておくのが鉄則です。

2. ドナーの登録数と選定基準

登録者数が多いほど、自分の希望条件に合うドナーが見つかりやすくなります。ただし数だけでなく、健康審査や年齢基準がどの程度厳格かも確認しておきたいポイントです。ドナーの質を担保する仕組みがあるかどうかが、結果を左右します。

3. 提携クリニックの実績と体制

エージェントがどの医療機関と提携しているか、その施設の妊娠率や設備は十分かを確認しましょう。エージェントが提携先のクリニックを実際に訪問・精査しているかどうかも、信頼度を見極めるひとつの判断材料になります。

4. カウンセリングと情報提供の姿勢

無料カウンセリングの有無、質問への対応速度、説明の丁寧さ。不安や疑問を率直にぶつけられる空気があるかどうかは、長い治療期間を乗り越える上で思った以上に大事です。最初の問い合わせに対するレスポンスの質で、ある程度の判断ができます。

5. 法的サポートの有無

卵子提供後の戸籍手続きや親子関係の確定など、法的な手続きについても案内やサポートがあるかを確認してください。特に海外で治療を行う場合は帰国後の手続きが複雑になることがあり、ここまでカバーしてくれるエージェントは安心感が違います。

この5つを軸にして複数のエージェントを比較すると、自分に合った選択肢が絞り込みやすくなります。焦らず、納得できるまで情報を集めてから動く。それが結果的にいちばんの近道です。

まとめ

モンドメディカルは、2015年設立・10年以上の実績を持つ卵子提供・代理出産の専門エージェントです。料金体系は260万円〜で、ドナー謝礼金やエージェント費用を含んだ価格設定になっています。国内完結型プログラムがある点は、海外渡航の負担を避けたい方にとって大きな魅力です。

評判面では、対応の速さやコミュニケーションの取りやすさを評価する声が目立ちました。一方で、基本費用以外にかかる費用の存在や、独立した第三者評価の少なさは頭に入れておくべき点です。

卵子提供は、身体的にも精神的にも経済的にも大きな決断を伴います。ひとつのエージェントの情報だけで判断せず、複数の選択肢を比較した上で、自分たちにとってベストな道を選んでほしいと思います。この記事がその判断材料の一助になれば幸いです。